丸1ヵ月間学校を休んだのは、不登校がはじまってからはじめてでした。
小6の娘tukiは昨年11月ころから五月雨登校(時々学校に行く)をしたり、放課(休み時間)のみ登校をしたりしています。
しかし先月はパタリと学校に気持ちが向かず、家にいたり、祖父母宅に行ったりして過ごしました。
ここでは、娘が不登校になって約8ヵ月の間、わたしがしてきた「我が子の居場所探し」と、我が子の気持ちが動き出すための親の「待ちかた」について、今お子さんが不不登校で、わたしと同じ、先が見えないトンネルのなかにいらっしゃるあなたへ。
適応指導教室
不登校になり始めた5年生の秋、娘が「私はもう学校に行かない」と突然宣言をして、自分の机にあった鉛筆を全部捨てました。(新聞紙にくるんだそうで私は気づきませんでした)
のちに、「学校に行かなくても勉強をするときに鉛筆が必要では?」と聞いたところ、「学校はシャープ(シャープペンシル)が禁止だけど、家は使えるから」とのことです。(なるほど…!?)
なんとかして学校に行かせなくてはと、相談窓口を広報で探し、たどりついたのが適応指導教室です。
適応指導教室(てきおうしどうきょうしつ)、または教育支援センターは、市町村の教育委員会が、長期欠席をしている不登校の小中学生を対象に、学籍のある学校とは別に、市町村の公的な施設のどこかに部屋を用意し、そこで学習の援助をしながら本籍校に復帰できることを目標に運営している教室である。
見学をしてみて、学校の教室くらいの広さの部屋に、学校と同じ机と椅子があり、黒板があって、後ろのほうに折りたたんである卓球台がありました。
席は自由で、来る時間も帰る時間も自由です。
お昼は学校の給食が出るので、事前に注文をすると食べられます。お弁当でも大丈夫とのこと。
ロッカーが個人用に1つあり、服装もカバンも靴も自由。そして過ごし方もそれぞれ好きな課題を持ってきてもよし、来た児童さん同士でカードゲームをしてもよし。
過ごし方もその子がやりたい、やってみたいことをして、心を休め、その上で少しずつ登校ができるように、地域の学校と連携を密にとりながら過ごします。
1つのことに特化してやってみたいことがある子にとっては合う環境だと思います。娘には、「自由」という幅の広い時間の使い方がわかりにくさ感じ、2週間ほどいき通わなくなりました。
ホームフレンド
学校や自宅で、教育・福祉分野へ就職を目指す大学生ボランティアのお兄さんお姉さんと遊んだりおしゃべりをしたりするホームフレンドを申し込みました。
こちらは、学校からの紹介で、担任の先生と相談をし、1~6時間目のなかの1時間、ボランティアさんとオセロをしたりUNOをしたりして、ゆったりとした空間のなかで遊びを通して心を通わせることを目的としています。
五月雨登校中に2度ほど遊んでもらい、不登校になってからは、娘と私が学校に出かけ、ボランティアさんと娘と私で遊んで帰宅するという形をとらせてもらっていました。
不登校になった理由や学校についての話は一切せず、楽しく笑顔で過ごせる時間で、帰りはボランティアのお姉さんと教頭先生と養護教諭の先生が見送ってくださり、娘にとって「学校に迎えた」「楽しかった」と感じられる時間となりました。
オンライン家庭教師
学習の遅れをとらせないよう必死で家庭教師を探しました。
外に出ることに抵抗を示しはじめていたので、オンラインで検索をしました。ちょうど「家庭教師のトライ」がキャンペーンをしていたので、体験をしてみたところ「やってみる!」とのこと。
先生との相性が合わず、変更もできましたが続ける気力がなくなりました。
診断
徐々に学校にいくどころか、スーパーにも「人が怖い」と出かけられなくなり、日に日に不安が強くなるtuki。
かかりつけの小児科に紹介してもらった精神科へ受診をし、発達検査をして「自閉症」と「不安障害」と診断がつきました。
自閉症、アスペルガー症候群を含む広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)
主な特性
- 相手の表情や態度などよりも、文字や図形、物の方に関心が強い。
- 見通しの立たない状況では不安が強いが、見通しが立つ時はきっちりしている。
- 大勢の人がいる所や気温の変化などの感覚刺激への敏感さで苦労しているが、それが芸術的な才能につながることもある。
不安障害
大勢の人の前で話すときや大事な試験のとき、緊張して汗をかいたり、心臓がドキドキしたりするのは当たり前の反応です。でも心配や不安が過度になりすぎて、日常生活に影響が出ていたら、それは不安障害かもしれません。不安障害は、精神的な不安から、こころと体に様々な不快な変化が起きるものです。
不安障害|こころの病気について知る|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省
日中一時支援
そこで、学校と家庭と連携をとって支えてもらいたいと考え、私が仕事に出かけている間、デイサービスを利用したいと考えました。
放課後等デイサービスも探し中ですが、以前から弟のヒカとマメがお世話になっている日中一時支援へ見学に行きました。
日中において監護する者がいないため、一時 的に見守り等の支援が必要な
障害者 等 の日中における活動の場を確保し、障害者等の 家族の就労支援及び障害者等を日常的に介護 している家族の一時的な休息を図る。 ○ 障害のある子どもが、専門家等の支援を受けながら、原則として一般施策によるサービスを受ける方向 を目指す。
面談中、しんどくなってきて私の膝に頭を乗せて少しぐったり疲れた様子のtukiではありましたが、「私、見学に行けた!」と自信をもてた日で、親子で喜び合う経験ができました。
今日まで3回ほど日中一時支援を利用させてもらい、毎回「楽しかった」と帰ってくる姿をみてホッとしています。
さいごに
我が子が不登校になると、親は焦りますよね。どうにか学校に行けるように、それがムズカシイのであればどこか楽しめるように、充実した1日を過ごしてほしいと、ソファーでゲームやYouTubeを見ている我が子を見て思うのは私だけではないと思います。
でも、「待つ」ことが大事だと散々いろいろな記事や本で見てきました。
その待ちかたは、家庭数あってもいいのかなと自分を肯定するわけではありませんが、思うのです。
なぜなら、もがいてつかんだ行き先に、娘がヒットする居場所があったからです。
なにもせず、じっと待つまちからも、出かけられるときに、ちょっと誘って行ってみる待ちかたも、両方正解で、間違いなんてないはずだと、私は信じています。